【ILPT便り】第219回『“ひと休み”の計画も 大切なスキル! 』

「お風呂もゆっくり入れない!」
 
これは、

以前、長引く腰痛の方の支援させて
頂いた時に、その方より、発せられた
セリフです。 
 
この方の主訴は、
夕方の腰痛と、前傾姿勢でした。
 
確かに、お忙しい方で、
仕事をいくつかかけもったり
ボラティアもされている方でした。
 
それ以前にも一度お会いし、対処法を
一緒に検討して、紙に書いてお渡し
しましたが、その紙は行方不明と
なっておりました。
 
 (残念…)
 
「とにかく、やることが多くて、忙しい。」と、
自分の体とゆっくり向き合う時間が
とれていないようでした。
 
 
性格は、すごくまじめで几帳面な方でしたが、
運動はあまり好きではなさそうでした。

ここまでで、

お分かりいただけるかと思いますが、
自立神経系から見ると、かなり
交感神経優位の生活ですね。
 
このような方は、

「燃え尽き症候群」になりやすいとも
言われております。
 
あなたが関わりのある方は、いかがですか?
 
ずっと、“緊張の連続”の方は、
いらっしゃいませんか? 
 
ずっと「登り坂」を登り続けているような。
 
このような方に,

どんな対処がいいのか?
どんなイメージが伝わりやすいのか?
 
今回は、そこを、一緒に考えていきましょう。
 

 
◇振り返る時間決めていますか?

 

突然ですが、
登山をされたことありますか? 
  
先ほど、私がずっと「登り坂」といいましたが、
登山は基本的には登っていきます。
 
登山はされたことがある方は
わかると思いますが、

登って行って一休みするときに、
大きな岩や、少し平らなところ
などで、自分が登ってきた道を
振り返りませんか? 
 
そのとき、なんか気持ちが
落ち着きませんか?
(私の個人的な感想ではありますが)
 
ここで、
 
交感神経から副交感神経優位の
働きに変わるでしょう。
 
「あ~こんなに登ってきたんだな!」
「あー気持いい」
と。
 
そして、また上をみて、また
頑張ろう!と思える。
 
ポイントは、

時々【振り返る時間】をとること
ですね。
 
【振り返る時間】をとると
(通常であれば)
 
「良い気分」も味わえるでしょう。
 

 
◇デスクワークの例

 
 
患者さんの中には、デスクワークを
されていて、腰痛を訴えている方も、
少なくありません。
 
ILPTベーシックセミナーの治療デモで
問診したときも、仕事後にパソコンに
向かってカルテ書きをしたあと、痛み
を感じるという方もいらっしゃいました。
 
このようなケースでは、連続の作業時間が
長い方が多いですね。
 
なぜ長くなるのか? 
 
答えはシンプルです。
 
そのことを、次に説明します。

 
 
◇【振り返る時間】をとるために

 
  
当たり前のことではありますが、
時々【振り返る時間】をとるためには、
 
【振り返る時間】をとる“計画”を
立てる必要があります。 
 
普通は、疲れたら休憩しようと
考えかもしれませんが、それを
繰り返していると交感神経が
優位なってしまうでしょう。
 
仕事や作業を始める前の

  “計画” が

重要になります。
 
 
こまめに“休む計画”を立てて
しまいましょう。
 
これは、
 
登山でもきっと同じでしょう。
何分登ったら休むと
【決めている】かと思います。
 
こまめに“休む計画”ということは、
目標も細かく設定することに
つながります。
 
 ・
 
 ・
 
今日一日頑張るぞ!では
望ましくないですね。 
 
今日一日頑張るぞ!の後に、
初めの50分でここまでやる、
そして、休憩しながら、ゆっくり
【振り返る時間】をとり、
 
「よい気分」を味わう。
 
もし、リハビリであれば、
一人終わったときに10秒でも、
深呼吸するとか。
 

 
◇本日のまとめ

 

腰痛を長年抱えている人は、
まじめで完璧主義の方が多い
とも言われております。
 
一生懸命に活動をしながらも
登山の途中休憩のように、
今までの自分の成果を
  
 【振り返り】
 
 「よい気分」
 
を味わう時間が持てるといいですね。
 
活動の開始前には、
「一休み、ひと休み…」の計画をして
からスタートしませんか?

世界平和に向けて、できることからまず一歩。
  
すべての人々の素敵な笑顔のために。