【ILPT便り】第207回『 励ましが“余計なお世話”にならないコツ!』

こんにちは。赤羽です。

あなたは、誰かに励まされて、素直に受け入れられず、違和感を感じたことはありませんか?

日常生活や仕事上でもよく使う「励まし」ですが、「励ます」ときに最も注意すべき事があります。
 
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それは、
 
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【余計なお世話】

になっていないか?ということです。
 
相手のためにと思って励ましているのに、これではお互いの関係性にも悪影響が出そうですね。
 
今回は、そんな「励ます」ことについて、お互いがより心地良くいられるために、知っておきたい原則を一緒に確認していきましょう!

 
 
◇改めて、励ましたくなる時は、どんな時?

 
 
「励ます」という意味を調べてみると、共通しているのは、
 
「元気や勇気を出すように力づける」などのことが書かれています。

当たり前かもしれませんが、励ましたくなるときには、その相手は「元気」がなかったり、一歩を踏み出す「勇気」がなかったりする状況にあり、それに気づいた人は当事者を励ましたくなります。
 
「元気出しましょうよ!」
 
「大丈夫ですよ!できますよ!!」
 
「勇気出してやってみましょう!」

 など。
 
でも、このとき、「相手に価値観を押し付けたり」「相手の行動を変えよう」という思いで発言していると、相手は違和感を感じるでしょう。

 

◇相手の背景を知りましょう!


 
まず、こちらが知るべきことは、何故、相手が 

・元気がなかったり、

・一歩踏み出す勇気が無くなっているか
 
という、「理由」です。
 
すべての行動には理由があります。
 
元気がない、勇気がない、これらにも必ず理由があります。
 
そして、人の行動は、段階的に変化していきます。
 
この事からも、励ます時にも、大切なことがありそうですね。
 
それは、【タイミング】。
 
シンプルに考えると二つのタイミングがあります。
 
その1:
 
良い【タイミング】は、

問題解決に向けてどんな行動を起こし、どんな考えに変えていったら良いか本人が分かっている、あるいは、それらを考えようとしているとき など。
 
つまり、一歩踏み出す方向が見えてきているときです。
 
このときは、励ましても素直に受け入れてくれる確率が高くなるでしょう。
 
その2:
 
一方、
 
・励ますのを再考した方がよい【タイミング】は、

 本人が混乱していて、行動を起こせなていないとき。
 (例外もあるとは思いますが)
 
この再考のタイミングでは、まず、状況を良く

 ○ 傾聴 し、

 ○ 承認 して、確認したいことを
 
 ○ 質問 していくことで、
 
相手も“自分”で解決の糸口を見つけて、こちらが、「元気や勇気を出すように力づける」ということをする必要も、ほとんどいらなくなるでしょう。
 
こちらが意見を言うのではなく、「聴く時間を9割」とる感じです。アドバイスしたいことがあっても、じっとこらえます。


 
◇普段の臨床と日常の違い

実は、我々療法士は、励ます【タイミング】は臨床では、当たり前に調節しているかもしれません。
 
初回の問診を始めてすぐに、励ますことはしませんよね。 
 
何かしら、評価や治療が進んで、相手の状況が分かった時に、励ますことをするかと思います。
 
ところが、日常生活では、ついつい話を「傾聴」しないうちに、励ましてしまうこともあるかもしれません。。。
 
そのな時に【余計なお世話】になってしまうことも多いでしょう。
 
改めて、日常茶飯でも、コミュニケーションスキルが試される場面は多々ありますね。


 
◇本日のまとめ
 


今回は、「励ます」ということを改めて考えてみました。
 
励ましたいな!と思ったときに

今がその【タイミング】か?と考えることで、

 『良き支援者』

になっていけると思います。

是非、より一層、励ましのタイミングを意識してみてはいかがでしょうか?

すべての人の素敵な笑顔のために!
 
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対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽 秀徳 
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