私たちは、日常生活や仕事上、多くの質問を用いて、周りの人とコミュニケーションをしています。
ILPTアドバンスでもお伝えしていますが、その質問の仕方は、いろいろな観点から分類されています。
その中の一つに、「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」という分類の仕方があります。
普段何気なく使っている質問ですが、自分が得たい情報を得るために、どのような質問を使うかは、関わる相手との【関係性】に影響が出てきます。
とは言っても、一度にたくさんの質問様式をみていくのは大変ですので今回は、「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」について、一緒に確認していきましょう。
◇オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの特徴
早速、腰痛患者さんの問診を例に、オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの特徴をみていきましょう。
例えば、
・「腰に痛みはありますか?」
・「足にしびれを感じますか?」
・「今日は歩いて来ましたか?」
これは、「はい」「いいえ」で答えられるので、クローズドクエスチョンになります。
実はこの質問、相手は、【考えなくても】すぐに答えられる、という特徴があります。
考えないのは、本人は、気楽に答えてしまうかもしれません!
一方、オープンクエスチョンは、「はい」「いいえ」では答えられず、5W1Hなどを使った質問になります。
5W1Hは、
When:いつ
Where:どこで
Who:だれが
What:なにを
Why:なぜ
How:どのように
の6つの質問が基本とされます。
ここには、相手の考えや解釈などが入りやすい、つまり、相手に【考えていただく】という特徴があります。
例えば、
・「今日の体調は、いかがですか?」
・「自宅で体操してみていかがでしたか?」
・「今日は何を期待されておりますか?」 など
です。
人が何かを学んだり、習得していくときには、自分で
【考える】時
を持つことが非常に重要になりますので、そのような観点からも是非、これらの特徴を押さえておきたいですね。
◇特に注意したい質問とは!
改めて、あなたの仕事上や日常生活の会話では、どちらの質問形式が多いですか?
あるいは、どの程度連続して用いてますか?
・
・
・
何か意識していることはありますか?
・
・
・
実は、相手との信頼関係の構築にも、質問の用い方を知っていた方が良いといわれています。
特に気をつけたいのが、クローズドクエスチョン。
例えば、先ほどの例で考えると
・「今日の体調は、いかがですか?」
・「自宅で体操してみていかがでしたか?」
・「今日は何を期待されておりますか?」
をクローズドクエスチョンに変えると
↓
・「今日の体調は、良いですか?悪いですか?」
・「自宅で体操できましたか?」
・「今日は、何か期待することありますか?」
となります。
いかがでしょうか?
これらのクローズドクエスチョンはやや「冷たい感じ」だったり、「事務的な感じ」がしませんか?
(その時の、非言語的な雰囲気にもよりますが)
もし、ような雰囲気を感じたと時には、質問の形式を振り返ってみるのも良さそうですね。
◇温かさを保ちながら、時間を節約する方法
とは言っても、
すべてオープンクエスチョンでは、時間がかかり過ぎます。
オープンクエスチョンは、相手の満足感は高くなりますが時間がかかります。
一方、
クローズドクエスチョンは、専門的に必要な情報なども短時間で得られやすいですが、前述のように、そればかりでは「冷たい感じ」になってしまいます。
そんな冷たさを解消する方法があります。
それは、
クローズドクエスチョンが続きそうなときは、「いくつか必要なことを確認させていただいてもよろしいですか?」など
と 質問し、確認すると冷たさも大分軽減されると思います。
◇本日のまとめ
今回は、「オープンクエスチョン」、「クローズドクエスチョン」という面から質問の仕方を一緒に考えてみました。
いかがでしたか?
自分がどちらの質問形式を使っているのかを意識し、クローズドクエスチョンが連続していると気づいたら、そのことに【気遣い】の気持ちを持つことで、
自然と確認の質問が発せられたり、表情、態度などの非言語的なメッセージが相手に伝わると思います。
まずは、自分の質問形式を“確認”しながら対話してみませんか?
(“子供のしつけ”にも活用できますので、是非)
すべての人の素敵な笑顔のために!
・
・
聞きたいことや感想は、気軽にメールでどうぞ。
メール:office〇akahalabo.com (〇を@に置き換えてください)
******************
対話的腰痛アプローチ
Interactive Low back Pain Technology(ILPT)
主宰 赤羽 秀徳
******************