【ILPT便り】第206回『 質問の仕方で“関係”が変わる!』 

私たちは、日常生活や仕事上、多くの質問を用いて、周りの人とコミュニケーションをしています。 
 
ILPTアドバンスでもお伝えしていますが、その質問の仕方は、いろいろな観点から分類されています。
 
その中の一つに、「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」という分類の仕方があります。
 
普段何気なく使っている質問ですが、自分が得たい情報を得るために、どのような質問を使うかは、関わる相手との【関係性】に影響が出てきます。
 
とは言っても、一度にたくさんの質問様式をみていくのは大変ですので今回は、「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」について、一緒に確認していきましょう。
 

 
◇オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの特徴 

 
 
早速、腰痛患者さんの問診を例に、オープンクエスチョン、クローズドクエスチョンの特徴をみていきましょう。
 
例えば、

・「腰に痛みはありますか?」

・「足にしびれを感じますか?」

・「今日は歩いて来ましたか?」
 
これは、「はい」「いいえ」で答えられるので、クローズドクエスチョンになります。

実はこの質問、相手は、【考えなくても】すぐに答えられる、という特徴があります。
 
考えないのは、本人は、気楽に答えてしまうかもしれません!

一方、オープンクエスチョンは、「はい」「いいえ」では答えられず、5W1Hなどを使った質問になります。
 
5W1Hは、
 
 When:いつ

 Where:どこで

 Who:だれが

 What:なにを

 Why:なぜ

 How:どのように

の6つの質問が基本とされます。
 
ここには、相手の考えや解釈などが入りやすい、つまり、相手に【考えていただく】という特徴があります。
 
例えば、

・「今日の体調は、いかがですか?」

・「自宅で体操してみていかがでしたか?」

・「今日は何を期待されておりますか?」 など
 
です。
 
人が何かを学んだり、習得していくときには、自分で
 
    【考える】時
 
を持つことが非常に重要になりますので、そのような観点からも是非、これらの特徴を押さえておきたいですね。


 
◇特に注意したい質問とは!
 


改めて、あなたの仕事上や日常生活の会話では、どちらの質問形式が多いですか?
  
あるいは、どの程度連続して用いてますか?
 
 ・
 
 ・
 
 ・
 
何か意識していることはありますか?
 
 ・
 
 ・
 
 ・
 
実は、相手との信頼関係の構築にも、質問の用い方を知っていた方が良いといわれています。
 
特に気をつけたいのが、クローズドクエスチョン。
 
例えば、先ほどの例で考えると
 
・「今日の体調は、いかがですか?」

・「自宅で体操してみていかがでしたか?」

・「今日は何を期待されておりますか?」
 
をクローズドクエスチョンに変えると
 
       ↓
 
・「今日の体調は、良いですか?悪いですか?」

・「自宅で体操できましたか?」

・「今日は、何か期待することありますか?」

となります。

いかがでしょうか?

これらのクローズドクエスチョンはやや「冷たい感じ」だったり、「事務的な感じ」がしませんか?

(その時の、非言語的な雰囲気にもよりますが)
 
もし、ような雰囲気を感じたと時には、質問の形式を振り返ってみるのも良さそうですね。
 


◇温かさを保ちながら、時間を節約する方法
 


とは言っても、

すべてオープンクエスチョンでは、時間がかかり過ぎます。
 
オープンクエスチョンは、相手の満足感は高くなりますが時間がかかります。
 
一方、
 
クローズドクエスチョンは、専門的に必要な情報なども短時間で得られやすいですが、前述のように、そればかりでは「冷たい感じ」になってしまいます。
  
そんな冷たさを解消する方法があります。
 
それは、
  
クローズドクエスチョンが続きそうなときは、「いくつか必要なことを確認させていただいてもよろしいですか?」など
  
と 質問し、確認すると冷たさも大分軽減されると思います。
 


◇本日のまとめ


 
今回は、「オープンクエスチョン」、「クローズドクエスチョン」という面から質問の仕方を一緒に考えてみました。
 
いかがでしたか?
   
自分がどちらの質問形式を使っているのかを意識し、クローズドクエスチョンが連続していると気づいたら、そのことに【気遣い】の気持ちを持つことで、
  
自然と確認の質問が発せられたり、表情、態度などの非言語的なメッセージが相手に伝わると思います。
 
まずは、自分の質問形式を“確認”しながら対話してみませんか?
 
(“子供のしつけ”にも活用できますので、是非)

すべての人の素敵な笑顔のために!
 
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聞きたいことや感想は、気軽にメールでどうぞ。

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対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽 秀徳 
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