【ILPT便り】第190回 『人が「落ち込み」を選択する意外な理由とは?』 

こんにちは。赤羽秀徳です。
 
以前、久しぶりにショッキングが出来事が起こりかなり落ち込みました。
 
自分では本当に予期せぬことで、その晩にはその夢を見るほどした。

きっと、あなたも今までに落ち込みを経験したことはあるかと思います。
 
それが、普通ですよね!
 
そこで、質問です!
 
落ち込んだ時は何を考えますか?(考えましたか?)
 
おそらく、対人関係のことであれば、
 
・自分のどんな関わり方がまずかったのかな?
 
・自分のどんな発言が良くなかったのかな?
 
・相手に対して申し訳なかったな。
  
など反省し、もしかしたら、反省しながらさらに、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
  
でも、ちょっとお待ちください。さらに落ち込む必要はないかもしれません。
 
その理由にご興味ありますか?
 
この理由を知ると、自分の感情コントロールに役立つとともに、患者さん、利用者さん、そしてご家族などの支援にも役立ちます。

では、一緒に確認してきましょう。
 

 
◇「落ち込み」を考察するときに必要な「原点」


 
まずは、原点に戻りましょう。私の原点は選択理論心理学です。

今、冷静に「原点に戻りましょう」と書いてますが、以前、実際落ち込んだ時には、原点のことはすぐには思い出せませんでした。
  
すでに、ILPTアドバンスに参加されている方は、わかりますか?「原点。」
  
原点の大原則は、「良いところ」をみることですね。それは、他人はもちろん、自分の良いところも見ていくということ。
 
選択理論心理学創始者グラッサー博士は「私たちの行動は、その時最善の行動」と言っています。
 
後から、反省することはあってもその時点では、それがもっとも良い方法だと思って行動している、ということですね。
 

 
◇落ち込みの3つの理由

 
 
以上のような原則から
  
「落ち込み」を考えていくと、「落ち込み」もその時、その人にとっては最善の行動であり、「“落ち込み行動”を選択している」ということになります。
 
以前にも度々ふれたことはありますが、改めて「“落ち込み行動”を選択する理由」をまとめておきましょう。

これも、グラッサー博士によるものです。
 
1 怒りの制御
   
2 援助を求める
 
3 逃避

以上が、落ち込みを選択する理由です。
 
では、それぞれについて詳しくみていきましょう!
 
1.怒りの制御
 
 ・落ち込みは、「怒りを抑える」ために人間の考えついた最も強力な方法の一つである。
 
 ・私たちが素早く効果的に落ち込むことができなければ、【結婚はうまくいかなくなる】し家庭や社会も機能しなくなる。
 
 ・落ち込みが、夫婦間や家族間の「暴力」を抑えている。
 
→暴力までも押さえてくれているのです!
 
2.援助を求める 

 ・落ち込みは、お願いすることなく人に助けを求める方法である。
 
 ・恐らくこれは、援助を求める最も強力な「情報提供」であろう。
 
→場面によっては「お願いする」のって結構ハードル高いですよね!確かにそんな理由で落ち込んでいるときもありそうですね。
 
3.逃避
 
 ・私たちは、落ち込むことで、したくないこと、または恐れていることをしない言い訳としている。
 
→挑戦しなくていいということですね。挑戦しない「言い訳」
 
以上、3点です。
 
改めて、
 
この落ち込みの理由を元に、私が落ち込んだ時のことを振り返ってみると、確かに怒っていなかったですね。
  
むしろ、感謝の気持ちが湧いてきたのです。

怒っていなかったので、関わりのあった相手に対して感謝の気落ちが湧いてきました。
  
そして、

自分としては失敗と思えたこの経験を繰り返さないため、さらに、人に役立てるために活かしていこうとさえ思えました。
 
でも、落ち込んではいましたが。

 
◇怒ることが少なかった私

振り返ってみると私は、子供のころから「怒る」ことが少なかったと思います。
 
兄からは、なんでそんなに怒らないんだといって怒られたこともあります。
 
改めて、

私は、「怒る」より「落ち込んでいる」時の方が多いと思います。
 
あなたはいかがですか?
 

 
◇本日のまとめ


 
一般的には、

「落ち込む」って ”悪”のイメージがあるかもしれませんが、落ち込むって必要ですね。。。
 
怒りは、一瞬で人間関係を悪化させますので。
 
今回は、

選択理論心理学で報告されている「落ち込み」を選択する3つの理由をお伝えしました。
 
いかがでしたか?
 
「落ち込み」を「選択している」という観点。 

特に、
 
「怒りの抑制」は、

「落ち込みのメリット」になるかと思います。
 
是非、今後の臨床、私生活にお役に立てていただければ幸いです。

すべての人々のハッピーのために。
 
(今、記憶してしまうといいですね)
 
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引用文献:
ウイリアム・グラッサー著 柿谷正期 訳
「グラッサー博士の選択理論」アチーブメント出版
 
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対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽秀徳 
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