【ILPT便り】第215回『 困難に直面した時、まず確認したいこと!』

赤羽です。

最近、イライラしやすいと感じることは
ありませんか?
 
あるいは、
 
あなたが関わる方は、いかがですか?
 
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前回の【ILPT便り】では、
 
「“思考”が先? “感情”が先?に 」

というタイトルで、

感情は、
 
直接コントロールしにくいものであり、
思考と行為の結果、間接的にコントロール
できるものである、

ということを確認いたしました。
  
 
(前回の記事は、こちらからどうぞ
>>>https://akahalabo.com/archives/4334

 
この記事のように、
 
「直接コントロールできるものと、できないもの」
という考え方は、臨床、私生活での
感情のコントロールやアクションプランとして
創造性を発揮するときに、かなり役立ちます
ので、
 
 
今回も、それに関連した内容を
一緒に考えていきたいと思います。
  
では、今回もよろしくお願いします!
 

 
◇まずは、整理しましょう!

 
 
次の内 直接コントロールできるのは
とちらですか?
 
========
 
問1:
 
   A: 他人
 
   B: 自分
 
========
  
========
 
問2:
 
   A: 過去
 
   B: 現在
 
========
 
以上は、わかりやすいと思います。
  
答えは、
 
共に、
 
   B です。
 
しかし!!

実践が難しいですね!!

ついつい、こちらの「期待通り」に
【相手が変化】することを望んで
しまうことってありませんか?
 
そして、

問題は、自分では意外に気づいていない、
指摘されて初めて気づく!ということもあることです。

 
学びの場では、それに気づくことが時々
あります。 
 
これは、「隠れ外的コントロール」と
いわれています。
 
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 ・
 
 
では、もう一問質問です。
 
========
 
問3:
 
  「環境」はいかがですか?
 
=========
 
直接コントロールできるか、できないか。
 
 ・
 
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 ・
 
環境は、場面によりますが、
基本的には、直接はコントロール
できないと考えます。 
  
つまり、
 
エアコンの温度を変えるのも、まずは、
自分が行動しないといけないので、と
考えていただくとよいかと思います。
 

 
◇選択理論心理学によると

 
 
ここで、
  
選択理論心理学の考え方を
整理(紹介)しておきましょう。
 
外的コントロールの信条は、
 
1:私は、(直接)他人を変えることができる 
 
 ⇒ こちらが望むことを相手がする
 
2:私も(直接)他人に変えられる
 
 ⇒ 私に悪い情報が起きれば、それは、
   他人や環境のせい
 
これは、他責、言い訳、被害者意識 の状態です。
    
この状態では、
 
自分の思考、行為は、変わらないので、
事態は好転せず、悪化していくことが
多くなるかもしれません。

一方
 
内的コントロールの信条は、
 
1:私は、(直接)他人を変えることができない
 
 ⇒ 選択権は、相手にある
 
2:私も、(直接)他人に変えられることはない
  
 ⇒ どんな結果もすべて選んだのは私である。
 
これは、自己責任、自立の状態です。
 
この状態では、
 
自分の思考、行為を変えようと【創造性】を
発揮するので、事態が、好転していくことが
期待できるでしょう。
 
 


◇姿勢・動作の工夫に応用
 


さて、
 
この外的・内的コントロールの考え方を
姿勢や動作の工夫という観点で考えて
みましょう。
 
例えば、
 
“椅子からの立ち上がりで腰痛がある” 
というケースを考えてみましょう。
 
その1)
 
外的コントロールの信条の場合の例
 
「いつも、立ち上がると腰が痛いな。
 
 先生が、これはヘルニアのためと
 言っていたな。
 
 しかたないな。
 
 まず、先生にしっかりヘルニアを
 治してもらおう。
  
 それまでは、あまり無理しないで
 安静にしていよう」
 
その2)

内的コントロールの場合の信条の場合
 
「なるほど、
 
 この立ち上がり方を選択したから
 痛みが出たんだな。
 
 では、別の選択はないだろうか?
  
 身体の使い方は変えられないだろうか?
 
 そういえば、
 
 リハビリで、骨盤を前後に動かして
 いたな!
 
 骨盤の傾きを変えてみよう!
 
  ・
 
  ・
  
 おっ!!やってみたら変化がある。
 
 もっと、いろいろ試してみよう(ワクワク)」
 
一例ではありますが、
 
外的コントロールの信条にある状態と
内的コントロールの信条にある状態では、
差が生まれてくるでしょう。
 
当たり前ですが、
 
直接コントロールすることができるのに、
自らコントロールしないのは、効果的では
ないですよね。
 
関わる際には、
 
しっかり、傾聴、承認した上で、
  
・選択可能なものがある、
 
そして、
 
・行動は、ご自身が選択している
 
ということを
しっかり、お伝えしていけるといいですね。 
 

 
◇本日のまとめ


 
他人、環境、過去を代表に
コントロールできないものを
コントロールしようとすると・・・
 
ご本人も、そして関わる相手も
不快に感じ、幸福感を感じられないものです。
 
しかし、 
 
コントロールできないものを
コントロールしようとしてしまう場面は、
自分では、意外に気づきにくいものです。
 
自分の行動は、周りから見ている人の方が
気づきやすいことも多くあります。
 
だからこそ、
 
思いやりのこころで、温かい人間関係を
維持しながら、支えあって生きていける!

そんな輪がどんどん広がっていくといいですね。 
 
世界平和に向けて。できることからまず一歩。
  
すべての人々の素敵な笑顔のために。