【ILPT便り】第201回『“タバコ”から考える 関わり方の基本とは? 』

突然ですが、質問です!
 
喫煙している人に、
 
「タバコやめた方がいいよ!」
「タバコやめましょう!」
 
などと、アドバイスしたことはありませんか?
 
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私は、以前はよくありました。
 
でも、最近は、ほとんどそのアドバイスはしなくなりました。
 
選択理論心理学を知ってからは…。
 
 
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一番大切にしたいのは、その人との「関係」です。
 
自分の関わり方によって、本当は仲良くしたい人とも、関係が悪化してしまうのは避けていきたいですよね。
 
今回は、喫煙を例にして、改めて「温かな人間関係の築き方」の土台となる考え方を確認していきましょう!
  
 

 
◇ひとの行動の目的とその特徴とは?
 


グラッサー博士が創設した「選択理論心理学」では、
 
「人は、5つの基本的欲求を満たすために行動する」
 
そして、
 
「行動は、常にその人にとってその時最善の行動である」
 
と、人の行動を考えています。
 
さらに、

大切な概念として、【責任の概念】があり、その一つに、「他人の欲求充足の邪魔をしない」というものがあります。
 
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このような観点から考えると、喫煙する人にとっては、「タバコを吸う」ときにも、
 
 〇5つの基本的欲求のどれかを満たし、
 
 〇その時最善の行動をしている わけです。
 
そして、その人と関わる時には、
 
 〇その人の欲求充足の邪魔をしてはいけない
 
ことになります。
 

 
◇喫煙により満たされていることは 

 
 
では、タバコを吸うことで、どんな欲求が満たせているのかみていきましょう。
 
例えば、
 
・仕事を一時中断して、リラックスタイムを設ける
 
・喫煙所で、仕事と関係ない話題で、リフレッシュ!
 
・椅子から立ち上がり、歩行する機会を設け、連続座位時間を中断できる
 
・深呼吸をする 
 
など、これらの行動により、「5つの基本的欲求」の内、どれかの欲求を満たしていることでしょう。
 
なので、一方的にやめさせることは避けたいことになります。
 
さらに、もう一つ確認しておきたいことがあります。
 
それは、

 〇本人が、タバコを止めたいと思っているか?
 
 〇本人と関わる身近な人はどう思っており、その意見を本人がどう感じているか? 
 
を確認することでしょう。
 

 
◇禁止より別案を一緒に探る


 
以上を確認したうえで、どのように関わったら良いかの“一例”を紹介します。
 
「人は、5つの基本的欲求を満たすために行動する」しているので、もし、【別の方法】でも欲求を満たすことができれば幸福感を感じ、本人の思考、行動も変化し

てくることが期待できます。
 
従って、
 
 タバコは吸わない方がいいよという「禁止事項」 よりは、
 
 欲求を満たせる「具体的行動計画」
 
を一緒に探っていくことが効果的と言えます。
 
本人の吸いたくなる気持ちを抑えては行けません!「自動思考」のように頭に浮かんでくるからです。
 
そのときに、【別の方法】で欲求を満たすことができればいいわけです。
 
こちらがアドバンスして相手がそれに反応して行動が変わるは、「外的コントロール」というスタンスです(でしたね)
 
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相手が、専門家になれるくらい、
 
「情報提供」し、
 
「自己評価」の質問をし、
 
「決意」を確認したうえで、
 
自分が変えられそうな、思考、行動計画を無理のない範囲で設定していくと、きっと、温かな関係を保ったまま行動に変化が起こるでしょう。
 
行動の変化を「起こす」のではなく。
 
いかがでしょうか?
 
これはあくまで一例ですので、もし望んだ結果にならない時には、さらに深く相手を理解する時間を設けていくことが必要になるでしょう!
 

 
◇本日のまとめ

 
 
関わる人に何かを止めて欲しい!と期待することはあるかと思います。
 
自分の都合で一方的に禁止してしまうと、その人の「欲求充足の邪魔」をしてしまい、関係が良くない方向に行くことがあります。
 
当然、危険な状況であれば一方的に禁止することも必要ですが、それ以外の状況では、
 
「支援的態度」で「寄り添い」ながら、代替案を「一緒に探って」みてはいかがでしょうか?
 
その関わりの温かさも、行動変容の一助になるでしょう!

 
すべての人の素敵な笑顔のために!
 
ILPTでは、腰痛を切り口に「対人関係」を探究していきます。
  
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対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽 秀徳 
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