From 赤羽秀徳
あなたは「自由」でいたいと思いますか?
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もし、その願いが強い場合、もう一つ確認したいことがあります!
それは、
「自分のことは自分で決めていますか?」
ということです。
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「自由」ということと「決める」ということには、大切なつながりがあります。
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「自由」でいたい、ということは、
「自分のことは自分で決めたい」
「強制されたくない」
ということだからです。
「自由」でいたいと思うときほど、
「自分」で決定、決断していく必要がります!!
ILPTアドバンス2でお伝えしている、選択理論心理学の「5つの基本的欲求」の強さで、「自由の欲求」が強い人ほど、意識しておきたいことですね。
健全な方法で「自由の欲求」を満たしていかないと、不健全な「感情」や「生理反応」が起こってしまいますので。。。
そこで、今回、是非紹介したエピソードがあります。
それは、
選択理論心理学創始者グラッサー博士の「“決断”の体験」です。
博士の体験を振り返りながら、【決断】について改めて一緒に確認していきましょう!
この内容は、みなさんの『職場の管理』にも役立つ内容になると思います。
◇グラッサー博士の大きな決断とは?
では、早速紹介していきます!
1997年、グラッサー博士はご自身で大きな【決断】をしました。
その内容を、
2015年6月に発行されたグラッサー博士の伝記、
ウイリアム・グラッサー ~選択理論への歩み~
ジム・ロイ著 柿谷正期 監訳
から引用し、紹介します。
(*良かったら、ゆっくりお読みください。)
▼▼ここから引用です。
「コントロール理論によると、個人は与えられた状況で、自分の欲求を満たすために最善の取り組みをするものだ。
学校は これを認めなければならない。
そして、デミングによれば、学校は勉強や、良い行動を生徒に「強制する習慣」を捨てる必要がある。
こうした要素、特に最後の要素が非常に重要なので、グラッサーは、『クオリティー・スクール』を書いたのだ。
その中で、強制しないで生徒と関わることの重要性を記している。
重要な点は、こうした洞察を得た結果は、学校における“規律違反への対処プログラム”からは、身を引き始めたということである」
中略
「グラッサーが、・・・学校における問題行動に対処するプログラム自体が問題の一部であると結論づけようとしていたのと同じ時期に、
協会のシニア・インストラクターの一人、ダイアン・ゴーゼンは、レスティチューション(つなぐ)と呼ぶ学校での規律違反に対処するモデルプログララムを作っていた。
中略
私は、ファカルティの何人かが、規律違反に対処するプログラムを教えていることを悲しく思っている。
規律違反プログラムは、S-R(刺激-反応)に基づいており、“システム”を変えることではなく、“生徒”を変えることに焦点を合わせていると私は考えている。
規律違反問題に焦点を当てている学校が、クオリティー・スクールになることは不可能だと思う。
中略
これが、何を意味するかと言えば、私はファカルティー全員に“決断”のお願いをしているということだ。
中略
協会の名前を変更する、コントロール理論を選択理論に変える、学校の規律違反対処プログラムを排除する、そして、新しい協会にはグラッサーの考えを受け入れグラッサーが承認したファカルティのみを受け入れる。
▲引用はここまでです。
最後の部分、賛同できる否かファカルティー全員に“決断”のお願いをしたわけです。
組織を去る決断をしたとしても、決して批判するつもりはないともいっています。
選択理論心理学では、組織の問題を改善するときに、個人の問題に焦点を当てず、その問題が起こる背景の“システム”に焦点を当てていきます。
「規律違反問題に焦点を当てている」
というのは、グラッサー博士の信条と異なっているということに、気づき、大きな“決断”をしたわけです。
前述の通り、
ファカルティ全員に、協会に残るのか、協会を去るのかの“決断”をしてもらおうと
【決断】
しました。
そして、1997年に決断してもらいました。
その結果、・・・
多くの人が組織を離れましたが、博士は進み続けました。
そして、
「七十一歳のわたしが、オーストラリアで根本から覆すような重要なことに気づいたのた。もう少し、早くそこに行っていればよかったと思う」
とも述べています。
組織に亀裂が入りましたが、博士は、さらに「自分の信条を明確」にすることができました!!
◇リードマネジメントのすすめ
ILPTアドバンス2でもお伝えしておりますが、
組織の問題において、「個人の問題」に焦点を当てず、「システム」に焦点を当てて問題を解決していく方法を「リードマネジメント」といいます。
皆さんの職場の人事考課などは、いかがですか?
私も、個人を批判していたことは多々ありますし、今でも、気づくと、個人の問題と考えてしまうこともあります。
すべての人は、その時【最善と思う】行動をしています。
その行動がどうして発生したのか、その背景のシステムを検討していくことで、より【上質な組織】ができあがるということです。
◇夏休みは1週間で良い!と子供がいう学校
教職員も生徒も「喜んで」学校にくる!
これは、先ほどの、グラッサー博士の記事にもあった「クオリティー・スクール」のゴールです。
選択理論をベースに、学校という組織を築いているのが、「クオリティー・スクール」です。
学校にいると幸福を感じ、自由を感じ、楽しみを感じるので、生徒は、「夏休みは1週間で良い!」と先生に言ったとのこと。
欲求が満たされる場所であれいば、そこに行くと自分で「決断」しやすいですね。
◇本日のまとめ
グラッサー博士の大きな決断のエピソードから、個人における決断、そして、組織における「決断」の大切さを新ためて振り返ってみました。
組織の理念が自分に合わないと感じたときには、止めるという「決断」をすることで、「自由」になれます。
もし、今「不自由だな」と感じていることがあったら、それは、だれが「決断」したことなのか振り返ってみると良いでしょう。
自分で決断したことであれば、再度その決断を見直しても良いですね!不必要な不自由を感じないために。
そして、
すべての人の素敵な笑顔のために!
ILPTでは、腰痛を切り口に「対人関係」を探究していきます。
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対話的腰痛アプローチ
Interactive Low back Pain Technology(ILPT)
主宰 赤羽 秀徳
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