【ILPT便り】第195回『 感情コントロール法にも「型」がある!あなたは何型?』

From 赤羽秀徳

ILPTベーシックセミナーにご参加された方はすでにご存じのように、腰痛の予防、改善において、「感情のコントロール」が大切な要素となることは少なくありません。 

そこで、改めて質問ですが、

あなたには、今、「さよなら」したい感情はありますか?
 
・ずっと、気になっている感情
・過去のことを思い出すと不快になる感情
・やりたいことがあっても、不安、恐怖などが邪魔をする
 などなど
 
こんなときに、自分を責めたりしたことありませんか?
 
私は、ありますね。
 
過去には…。
 
しかし、
 
選択理論心理学など、いくつかの心理学を学んでからは、考え方が変わりました。 
 
ということで、今回は、
 
「感情のコントロール」において是非知っておきたい事、そして、日常や臨床に活かしてほしいことを、「型」も通して一緒に確認していきましょう!
 

 
◇自分の感情の理由を認識しよう!

 
 
まず、私が選択理論心理学を学んでから、どのように考え方が変わったか紹介します。
 
それは、
 
さよならする、とか、さよならできない、ではなくて、
  
 この感情は、どんな意味があるのかな?
 
 この感情は、何に役立つのかな?
 
 自分は、何を求めているのかな?

  など
 
と、「考える」ようになりました。

さよならできない感情にもきっと何か、理由があります。
 
なぜなら、私たちは、すべての出来事や感情を覚えているわけではないのに、ずっと、覚えていていたり、思いだしたりするのだから、きっと何か理由があるのでしょう。
 

  
◇不快な感情のシンプルな理由


 
さよならしたい感情は、快ではなく、不快な感情かと思います。

このような感情のシンプルな理由は、自分が望んでいる、あるいは、自分が大切にしている
 
 人
 
 もの
 
 状況 
 
 価値観 など
 

 
その時、知覚していることにギャップがあるということ、つまり、望んでいることが得られていないということになります。
 
だから、
 
感情が動いた時には、自分と対話するチャンスなんですね。
 
改めて、あなたが大切にしているものはなんですか?と聞かれてもすぐに答えられないこともあるかもしれません。
 
望んでいること、大切にしていることが得られないから不快な感情になっているだけなのです。
 
ということは、その望んでいることを調整できたら、次回同じ場面に出くわしたときは、異なる感情になることがかなり期待できます。

 
◇反射的になっている時は要注意

 
 
とは、いうものの、感情的になっているときに、そんなに冷静ではいられないかもしれません。

イラッとしたり、ムカッとしたときに、ついつい反射的に「相手を批判」してしまう発言をしてしまうこともあるでしょう。
 
このときは、反射的になっているので、自分の感情をしっかり知覚できていない可能性があります。
 
そのような観点からタイプ分けされていますので、紹介しておきます。

自分のタイプ(型)をしることで、今後の課題が明確になってくるでしょう。
 
タイプ1:自己認識型
 
 ・自分の感情を認識する能力あり
 
 ・くよくよ考え込んだりしない
 
 ・感情を適切にコントロールできる
 
タイプ2:埋没型
 
 ・感情の波にのみこまれ、感情をはっきり認識できない
 
 ・状況を展望できない
 
 ・不快な感情から抜け出す努力をしない
 
タイプ3:受容型
 
 ・感情を認識する能力あり
 
 ・気分を変える努力をしない
 
 サブタイプ1;機嫌がよい
    
   ・気分を変える動機がない
 
 サブタイプ2;不快な気分
  
   ・気分を自覚しているが努力しない
 
以上が、3つのタイプとなります。
 
タイプ3は、サブタイプに分かれますので、全部4パターンあります。
 
自分はどのタイプなのか、あなたが関わる方がどのタイプなのか?
 
タイプ1が理想ではありますが、タイプ2やタイプ3だと分かったとしても責めることはないでしょう。今は、いろんな事情があってその状態にあるということだけのこと。
 
大切なのは、これからどうしていきたいか、何を大切にしていきたいか、しっかり自分と対話すること、あるいは、対象の方の対話することです。

そうすると、必ず努力の方向性が見えてきます。

 

◇本日のまとめ

 
 
自分の感情を冷静に分析できているということは、素敵なことです。
 
その感情を今すぐ、コントロールできる可能性が十分あるからです。
 
同じ場面に遭遇したとしても、期待値が変わることで、感情は確実に変わります。
 
そのために、普段からしっかり自分の感情を受け止め、今後に「活かそう」として頂ければと思います。
 
もし、さよならしたいような感情を感じでも自分を責めないで下さい。自分は自分の味方でいてください。
 
そして

患者さん、利用者さんなど自分を責めている方がいたら、押し付けにならないように感情のコントロールの支援ができると素敵だと思いませんか?
 
ILPTでは、腰痛を切り口に「感情のコントロール法」も探究していきます。
 
すべての人の素敵な笑顔のために。
 
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聞きたいことや感想は、気軽にメールでどうぞ。

メール:office〇akahalabo.com (〇を@に置き換えてください)
 
参考文献:ダニエル・ゴードマン著 「EQ こころの知能指数」講談社

 
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対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽 秀徳 
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