こんにちは。赤羽です。
突然ですが、質問です。
「あっ!!すみません。気づきませんでした!」
という経験、ありませんか?
いろいろな場面が思い浮かぶかと
思います。
聞こえているはずなのに、キャッチ
できていない状況ですね。
なぜ、こういうことが起こるのか?
◇ホテルの朝食会場で
以前、神奈川のビジネスホテルで
学びとなる出来事に遭遇しました。
そのホテルの朝食は、
和食セットか洋食セットかを前日に
申し込んでおき、
当日、朝食会場に行き、
「部屋番号をスタッフに伝える」と、
スタッフが部屋番号を確認しながら
テーブルに持ってきてくれる、
というシステム。
私は一人でしたので、着席後特に、
誰と話をすることもなく周りを何と
なく眺めながら座っていました。
すると係の方が、
「516号室、517号室の方
いらっしゃいますか?」
・・・・。
さらに、大きな声で
「516号室、517号室の方
いらっしゃいますか?」
・・・・。
こちらを振り返って、再度、
「516号室、517号室の方
いらっしゃいますか?」
と、大きな声で問いかけていました。
そんなに、広い会場ではないから
不思議だな?
516号室、517号室の方は、
お手洗いにでも行ってしまったのかな?
などと思っていました。
・
・
しばらくすると、
また同じように、スタッフが
「516号室、517号室の方
いらっしゃいますか?」
と呼んでいました。
しかし、
誰もその問いかけに反応なし。
そして、・・・
4分後位に、そのスタッフが、
私の、隣のテーブルに座っていた
二人の男性に問いかけました。
さっきよりは、ずっと小さな声で
「516号室、517号室の方
では、ないですか?」と。
すると、
「あ、すみません、気づきませんでした」と。
スタッフがずっと探し求めていた
「516号室、517号室」の方達でした。
私は、直接関係ないのに、
「はー良かった。
これで、ゆっくり朝食が食べられる」
と、気持ちが落ち着きました。
◇聴覚はキャッチしていたが
さて、・・・
今回の出来事からあなたは、
何を感じましたか?
何を考えましたか?
私は、いつも頭の中が【ILPT】なので、
いろんな出来事を、腰痛や人間関係に
結び付けて活かそうとしてしまいます。
人間の脳の機能から考えると
スタッフの呼びかけはお二方の聴覚には、
届いていたことでしょう。
かなり大きな声での
問いかけていましたので。
しかも、何回も。。。
しかし、ポイントは、ここ!
そう、その時の二人の【関心】は
”二人の会話”にありました。
かなり盛り上がり、仕事の話を
されているようでした。
つまり、
『(聴覚)刺激としてインプットされても
その時【関心】がないものは認知されない』
ということです。
この感覚から認知の話は、“認知運動療法”
としても利用されているかと思います。
◇明日どこ行く?
身近な例をもう一つ挙げておきましょう!
あなたは、
誰かに言われたことを「返事はしたのに、
忘れてしまった」ことありませんか?
私は、時々あります。
代表的なのが、
「明日は、・・の予定があるからね」
と家内いわれて返事をしておきながら、
翌朝
「今日は、どこに行くんだっけ」
と聞き直してしまうこと。
そんな経験はありませんか?
このときも、
決して相手のことに【関心】がない
わけではないけれど、
それ以上に関心があるものに意識が
向いていると、認知されなくなって
しまいます。
以上のように、
聴覚などの感覚にインプットされた
情報も、その時【関心】がないものは、
認知されにくく記憶に残りにくくなって
しまうでしょう。
◇腰痛治療への応用
では、これを
慢性の腰痛治療に当てはめて考えると
逆に利用すればいいわけですよね。
(何回かお伝えしてきたことですが)
つまり、
慢性の腰痛のケースで痛みのことを、
「忘れる」方が良い場合は、
【関心】を痛み以外に向けられるような
援助をしていくことが有効ですね。
例えば、
朝起きたら、
・何がしたいのか、
痛みがあったとしても、
・何をやりたいのか、
など。
一時的な鎮痛処置だけではなく。
本人が、本当に
“楽しめて”
“やりがい”のある活動が
できるように援助していけると
理想ですね。
◇本日のまとめ
今回は、
ホテルの朝食場面での気づきから
「感覚」と「認知」について、
振り返ってみました。
人と関わるときに、この二つの観点を
忘れずに、丁寧に伝えることを意識して
いきませせんか?
世界平和に向けて、できることからまず一歩。
すべての人々の素敵な笑顔のために。