【ILPT便り】第160回『 どっちが多い?「どう見るか?」vs「どこを見るか?」 』 

―●○ILPT主宰 赤羽秀徳 のコラム○●―
 
ILPTベーシックセミナーでも
よく話題にしていますが、
 
「天気が悪い」
 
とは、
どういう天候の
ことを差しますか?
 

 

 

 
一般的には、
 
「雨」
 
でよろしいでしょうか?
 
(反論もあるかもしれませんが)
 

 

 

 
しかし、
 
晴天が続いているときに、
雨が降ると、
特に農家の方などにとっては、
 
 ~恵の雨~
 
となるかと思います。
 

 

 

 
先日、ニュースキャスターが
 
「今夜は、雨になってしまうでしょう」
 
という表現をされていました。
 
この表現には、
雨が降って嫌だな
という「評価」が含まれています。
 

 
・ 
 
「どう見るか?」
 
の視点からだと、
 
「雨になって嫌だな」
 
という感じ
 

 
・ 
 

 
一方、
 
「どこを見るか?」

の視点からだと、
 
「今夜、雨が降ってくるので
 傘の準備をした方がよいでしょう」
 
という発言もできるでしょう。
 

 

 

  
全てのケースではありませんが。
 
生活していると
「どう見るか?」「どこを見るか?」は
様々な場面で無意識にしていることでしょう。
 
今回は、その二つの視点について
改めて振り返りスッキリしてみませんか?

 
  
◇慢性腰痛で、「どう見るか?」vs「どこを見るか?」

 
 
では、まずは、
慢性腰痛を例にみてみましょう!
 
これも、
ILPTベーシックセミナーの
復習ですが改めて。
 
ある腰痛患者さんの発言
 
「私最近、腰が悪くてね・・・」
 
という発言は、きっと聞いたことが
あるかと思います。
 

 

 
・ 
 
この方の言いたいことは、
「腰が痛い」
といいたのでしょう!
 
 
しかし、
「痛い」ではなく「悪い」
と表現しています。
 
つまり、
 
「どう見るか?」の視点で
 
「腰が悪い」と表現しています。
 

 

 

 
もし、
 
「どこを見るか?」
という視点で発言した場合、
どうなるでしょうか?
 

 

 

 
「私最近、腰が痛くてね・・・」

でも、
 
「こうやって歩けているし、
 布団から起き上がったり、
 歩くこともできる」
 
と、今できていることに注目する
発言になりやすいでしょう。
 
(もちろん、
 腰痛のために出来なくなったこともあるので、
 その点を表現することもありますが、
 それがあったとして、できることも
 確認していきたいですね) 
 

◇子育てで「どう見るか?」vs「どこを見るか?」

 
 
では、次に子育てを例に考えみましょう!
 

 

 

 
ある子供の発言
 
「お母さん!今日のテストで40点だったの」
 

 
・ 
 

 
さて、母親としてどんな返答の例がありそうですか?
 

 
・ 
 

 
まずは、
 
「どう見るか?」の視点だと
 

 
・ 
 

 
「40点しかとれなかったの?」
 
というのが一般的でしょうかね?
  
 
(これも、例外はありますが)
 

 
・ 
  

 
では、「どこを見るか?」の視点だと
 
・ 
 
・ 
 
・ 
 
いかがでしょうか?
 

 

 

 
例としては、
 

 
・ 
 

 
 
 ★「今、どんな気持ち」
 
 ★「何点取りたかったの?」
 
 ★「どの位勉強してきたの?(やさしい口調で)」
 
など、
 
 ・気分
 
 ・願望
 
 ・行動
 
等に注目する質問が
出てきそうですね。
 


 

 

 
「どう見るか?」
「どこを見るか?」 の差は 
 
  子供の成長
 
   そして、
 
  親子関係にも
 
大きな影響がありそうですね。
 
 


◇人は「どう見るか?」になりやすい?!

 
 
改めて振り返ってみると、
 
「どう見るか?」
 
は、評価している見方
 
一方
 
「どこを見るか?」
 
は、主として
事実確認をしている見方であり
 
こちらが評価するというより
こちらの関心、興味あることを
相手に質問したり、
 
自分のことであれば、
できていること
できていないことを
 
ニュートラルなスタンスで
ジャッジせず、
まずは、事実を確認しています。
 

 

 

 
私が、最初に
大切にしているのは、
まず、自分が(あるいは本人が)
 
==========
 
「どう見るか?」
 
  →評価が主
 
「どこを見るか?」
 
  →事実確認が主
 
==========
 
のどちらの視点で
みているかに【気づく】こと
だと思います。
 
自分が気づかないことには、
行動を変容していくことは
難しく、習慣になりくい
からです。
 
アドバイスをしていると
相手が、「気づく」機会を
奪ってしまいますので、
気をつけて関わっていきたいですね。
 
臨床でも、日常生活でも。
 


◇まとめ


 
私たちは日常生活で、
様々な出来事に遭遇したり
様々な感情を経験する
かと思います。
 
その場面で自分自身が、
 
 ・「どう見るか?」
 
という評価が主になる視点でいるのか?
 
それとも、
 
・「どこを見るか?」
 
という事実確認が主になる視点でいるのか?
 
を確認していくことは、
患者さん、利用者さんの問診スキルや
生活習慣獲得の教育に向けて
役立つと思っております。
 
良かったらまずは、
自分自身の 傾向 を
確認してみませんか?
 
****
 
ILPTは、腰痛を切り口に
「自分との対話」を深めていくことで、
一人でも多くの方が、
 
・より幸福を感じて 
 
・より快適に過ごせる
 
ことをサポートしていきます。
 

ILPTは、
「複合的腰痛アプローチ」を改名し
 
「対話的腰痛アプローチ」
Interactive Low back Pain Technology(ILPT)
 として
 
相手の価値観に基づく、
対話的アプローチ技法を
より深めていきたいと思います。
 
引き続き、よろしくお願い致します。

すべての人々のハッピーのために。 

 
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IAIR認定アドバンスインストラクター  
対話的腰痛アプローチ 
Interactive Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽秀徳
  
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