【ILPT便り】第137回『 セルフマネジメントに向けた関わり方のコツ 』

「本日は、よろしくお願いします」
 
あるいは、
 
「本日も、よろしくお願いします」
 

 

 

 
これは、
私が患者さんにお会いしたときの
挨拶で発する言葉です。
 
特に、普通ですよね。。。
言葉にすると。
 
・ 
 

 
しかし、
 
その言葉に、どのような【想い】
が込められているかは、
人それぞれだと思います。
 
・ 


 
あなたが、もし、私と同じように
「本日もよろしくお願いします」と
いう言葉を使っているとしたら、
どのような【想い】を込めていますか?
 

 

 
私は・・・


 

 
是非、一緒により良い解決方法を
【一緒】に「考えて」いきましょう。
 
そして、是非、しっかり
ご自身の身心を「感じながら」
進めていきましょう!
 
という【想い】を込めています。

 
・「考えて」
 
・「感じる」
 
ことで、今の状況のなかで、
より効果的なセルフマネジメントができる部分を
共同作業で見つけて、作りあげていきたい。 

 
これは、急性、慢性関係なく
コミュニケーションがとれる
ほぼ全ての患者さんに
共通していると思います。
 
 


◇セルフマネジメントのメリット
 

なぜ、
 
・「考えて」
 
・「感じる」
 
ことをしてほしいのか?
 

 

 
これは、ILPTベーシックセミナーでも
お伝えしていますが、
  
非特異的腰痛の例では、
 
「自ら積極的に治そうというより、
むしろ受動的な治療が役立つという考え」
 
は、予後が悪い 
 
とされておりますし、
 
そもそも、 
その時点の身心の状況を作りだしているのは、
本人の生活習慣の中に原因がある場合が
多いからです。

 
・座位の時間が長かったり、
 
・腰が伸ばしにくい状況になっても
特別対処しなかったり、
 
・胃腸の不調を感じながら、飲酒量が多かったり
 
など。
 

「受動的な治療ではなく
能動的な治療に向けて
自ら積極的に取り組んでほしい
そのために、私たちが支援させていただく」
 
のが理想だと感じています。
 
 


◇本人は、セルフマネジメントを望んでいるか?


 
しかし・・・
 
ここで注意したいのは、
 
こちらが、
セルフマネジメントを主体に考えていても
本人にそのつもりがあるかないかは、
本人次第である、ということです。
 
そのために、まず問診にて、
 
受動的な治療を望んでいるのか 
能動的な治療を望んでいるのか
  
を確認していきます。
 
このとき、
 
能動的な治療を望んでいるとの発言があったとしても
あまり【本気さ】か伝わってこないと感じた時には、
さらに、焦らず確認していきます。
 
その場面が、理学検査です。

理学検査の中で本人に
運動前後での変化に「気づいて」いただき、

感情の変化が起こったときに、
能動的な治療であるセルフマネジメント
に興味があるかを確認していきます。
 
ポイントは、
 
自分のからだが
自分で「変化が出せる」

あるいは、

受け身でも「変化で出る」

ということに
気づいていただく 


 
ということ。
 
そして、
 
その時に、マネジメント方向性の確認をすること。


 
◇セルフマネジメントを要求しない


 
以前のわたしは、
治療中効果があった運動を
 
「では、これを自宅でやって下さいね」
 
「その方が、予後がよくなりますので」
 
などと一方的に押し付けていたと思います。
 
この関わり方は、場合によっては、
人間関係を破壊 するとされています。
 
要望
 
するのは、まだいいですが、
 
要求 
 
は、しないほうがいいでしょう。
 
 


◇セルフマネジメントに向けた関わり方のコツ


 
患者さん、利用者さんの
身心の健康維持・増進に向けて、
対象者の状況にって可能であれば、

セルフマネジメントに向けて 
関わっていきたいですね。
 
要求にならないように。
 
その時のコツは、
 
   ↓↓
 
その1)

・考え方
 
・使い方(主として体)
  
・整え方(体と脳)
 
 の
 
・「理由」と「メリット」
 
をお伝えすること。
 
相手が、分かるように
様々な方向から、わかりやすい言葉、
丁寧に何回か、
 
「理由」と「メリット」を
お伝えしましょう。

 
一度では、理解されないことが
多いですよね。
 
相手は、専門家ではありませんから。
 

その2)
 
そこに向けて、
 
【本気度】がより高くなるように
問診、理学検査を進めるなかで、
 
感動の場面を作ること。
 
その結果、
  
「本気度をあげる」声かけをしなくても、
 
自然に相手の「本気度があがる」といいですね。
 

その3)
 
自ら望むような「支援」を心がけること。
 
上記とも関係しますが、
いつでも、支援の立場をわすれずに。
 
以上、その1)~3)を
私は、心がけています。
 
 

 

 

 
ILPTセミナーに参加された方は
すでに、聞いたことがある内容かと思いますが、
改めていかがでしょうか?
 
すでに、実践できていますか?


 
◇「やってもいいですか?」

患者さん、利用者さんから、
 
「コレ、自宅でもやっていいんですか?」
 
と、本気で質問されたら、
理想的な支援が出来ている指標だと思っております。
 
  
すべての人々のハッピーのために。 

 
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IAIR認定アドバンスインストラクター  
複合的腰痛アプローチ 
IAIR Low back Pain Technology(ILPT) 
主宰 赤羽秀徳
  
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追伸:

 受動的な治療を使ったとしても、最終的な目標は、セルフマネジメントにしていきたいですね。可及的に。
  
 

 
複合的・対話的腰痛アプローチ
ILPTベーシック&アドバンスでは、より詳細にお伝えしております↓
 
https://iairjapan.jp/backpain